
誰かに怒られたとき、どうすれば相手の怒りを早く収めることができるのでしょうか?この記事では、怒りがなかなか収まらない人の心理や、怒っている人へのNG行動、そして怒りを最速で収めるコツを解説します。
怒っている相手にどう接するべき?
誰かを怒らせてしまった時。
「どう接したらいいんだろう……?」と焦った経験が、あなたにもあるかもしれません。
職場や恋人、友人とのトラブルなど、人を怒らせてしまう機会というのは意外とあるものです。
しかしそんな時、よかれと思ってした行動が、かえって火に油を注ぐ結果になることも。
いったい、怒っている人には、どのように接するのが正解なのでしょうか?
この記事では、相手の怒りを最速で収める方法や、怒りが収まらない人の心理、怒っている人へのNG行動などを詳しく解説していきます。
怒りが収まらない人の心理とは?
まず、怒っている人がどのような心理なのかを確認していきましょう。
相手の心の状態を知ることで、適切な行動が見えてきます。
「怒りが伝わっていない」と感じている
怒りが収まらない理由として一番ありがちなのは、「自分がなぜ怒っているのか理解されていない」と感じているパターンです。
例えば、怒られる側がヘラヘラとした態度で「ごめん、ごめん」と謝っているときなどにありがち。
怒る側が不利益を被ったことや、辛い思いをしたり、傷つけられたこと……。逆に言えば、相手が『悪いことをした』という事実。
これらがちゃんと伝わっていない、理解されていないと感じると、なかなか怒りは収まらないのです
自分が被害を受けたままだと感じている
人は、自分が「損をした」「傷つけられた」と感じると、その状態を受け入れがたく感じるもの。
そして、相手にも同じように傷ついたり、苦しんで欲しいと思ってしまう場合もあります。
特に、相手に反省したり、落ち込んでいる様子が一切ない場合は、「納得できない」という気持ちから怒りが強まってしまいがち。
だからこそ、反省したり落ち込んで欲しいと感じる部分もあるのです。
怒りながらヒートアップしていく場合も…
怒っているうちに、怒りがさらに増幅してしまう人もいます。
これは自分の言葉に自分が煽られてしまっている状態です。
怒られる側が不貞腐れていたり、態度が悪いときにはありがちかもしれません。
「言い過ぎたかも」と後で後悔する人もいますが、その場では感情が暴走してしまって、止まらなくなるのです。
怒りをおさめるのに逆効果なNG行動
怒りをしずめようとする時、ついやってしまいがちな行動が、実は逆効果になることがあります。
ここでは、意外なNG行動を3つ紹介します。
とにかく謝るのは逆効果!?
「早く怒りを収めてほしい」という気持ちから、怒っている人に対してとりあえず謝る人は多いと思います。
しかし、怒っている人に『とりあえずの謝罪』をすると、それがかえって相手の感情を逆撫でしてしまう場合も。
謝罪をするのは誠実な行為に思えますが、「とりあえず謝って逃げようとしている」「本当は何も分かっていない」と余計に怒りを増幅させてしまう可能性もあるのです。
言い訳や正当化は相手をさらに怒らせる
「でも……」「それは違うんだ」と、自分の立場を弁解したくなる気持ちは分かります。
しかし、怒りの最中にそれを伝えるのはNG。
なぜなら、言い訳や正当化をすることは、相手の怒りを否定する行為だからです。
怒られる側は保身のために言っているだけなのですが、怒っている側には「あなたの怒りは間違いです」と言っているように聞こえてしまうかも。
結果、話を聞いてもらえず、かえって状況が悪化することになります。
逆ギレは論外!冷静さが大切
怒られていることに対して、イラッとして「そっちだって悪いじゃん!」と言い返したくなることもあるかもしれません。
でも、怒りには怒りをぶつけないこと。相手の感情をさらに刺激してしまい、関係がこじれる原因になります。
「どうしてここまで言われなきゃならないんだ……」と思うかもしれませんが、この状況を早く終わらせるためには、グッと堪えることが大切なのです。
怒っている人に効果的な対応方法
では、どうすれば相手の怒りを最速でしずめることができるのでしょうか?
ここでは効果的な対応方法を3つ紹介します。
まずは徹底的に話を聞く
相手が怒っているとき、一番大事なのは「話をさえぎらずに聞くこと」です。
途中で割り込んだり、反論したりせずに、相手の話を最後までしっかりと聞いて受け止めましょう。
「はい」以外の言葉は、言ってはいけません。
それだけで、相手の怒りのピークは徐々に落ち着いていきます。
相手の気持ちを受け止める姿勢を見せる
怒っている人に対しては、気持ちを受け止める姿勢を見せるのも効果的です。
「そんな気持ちになってたんだね」「それは嫌だったよね」と、相手の感情に寄り添う一言を伝えるだけで、状況は変わります。
自分の気持ちが理解されたと感じると、人は自然と落ち着きを取り戻すのです。
きちんと反省して対処法を講じる
相手があなたに怒るのは、「成長してほしい」とか「改善してほしい」と感じているからです。
なので、あなたが自分の行動を反省し、きちんと対処法を講じることは、怒りを収めるためにも大切なこと。
「あなたからの指摘を真剣に受け止めて、改善するよ」という姿勢を見せることは、今後の関係をよくするためにも大切です。
仕事や相手への愛情を伝える
相手の怒りがある程度収まってきたら、次に考えたいのは、失った信頼を取り戻すことです。
「すぐには無理」と思うかもしれませんが、実はここで誠実な姿勢を見せることで、ある程度信頼が回復する場合があります。
例えば……
- 「あなたのことを尊敬しているし、いつも感謝してる」
- 「君のことが大好きだし、これからもずっと一緒にいたい」
- 「この仕事に誇りを持っているから、もっとこれから成長したい」
こうした言葉を伝えると、相手の中でマイナスに傾いたあなたの評価が、再びプラスの方向へと動き出します。
「ごめん」とか「悪気はなかった」と伝えるよりも、怒りが早く収まる場合もあるのです。
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怒っている人はなぜ話が通じない?
「怒っている人に何を言っても通じない……」そんなふうに感じた経験はありませんか?
実はそれには、いくつかの理由があります。
興奮状態で話を聞く余裕がない
怒っている時というのは、脳は興奮状態にあります。
アドレナリンやノルアドレナリンが分泌され、心も身体も戦闘モード。
そんなときに「冷静に話を聞いて」などと言われても、なかなか難しいものです。
怒っている人は、今まさに興奮状態にあり、他人を受け入れる余裕はないのです。
「間違っている」と感じているから
ほとんどの場合、怒っている人は「自分が正しくて、相手が間違っている」と感じています。
だからこそ、『怒る』という行動をして、相手に謝罪や反省をさせようとするのです。
そして、「相手が悪い」とか「相手が間違っている」と感じる気持ちが強ければ強いほど、話を聞こうとはしなくなります。
「正しいのは自分だから、間違った意見を聞く必要はない」と無意識に判断してしまうからです。
パニックを起こしている可能性もある
悲しみや怒りの感情を処理しきれなくなると、パニックのような状態になってしまいます。
気持ちが昂ってしまって涙が出たり、大きな声を出してしまったり……。
怒っている人がそんな状態の時には、時間を置くことも大切です。
そもそも、怒りというのはそう長続きする感情ではありません。時間をおいてクールダウンすることで、冷静になれる場合もあります。
怒りを収めるための会話テクニック
相手の怒りに振り回されず、冷静に対応するための会話のコツをご紹介します。
相手に共感し感情を受け止める言葉を使う
怒っている人と会話をする時には、相手の感情を受け止めることを意識しましょう。
共感のひと言があるだけで、相手の気持ちはグッと落ち着きます。
「怒るのも無理ないよね」「そう思うのも分かるよ」といった言葉で、相手の怒りに寄り添いましょう。
相手の言葉を繰り返す「オウム返し」を活用
「遅刻ばかりするなんて、本当にありえない!」と言われたら、「そうだよね、遅刻はありえないよね」と返す。
「どうして気持ちをわかってくれないの?」と言われたら「気持ちをわかってあげられていないんだね、ごめん」と返す。
こんなふうに、相手の言葉をそのまま繰り返すことで、ただ「そうだよね」とか「ごめん」と返事をするよりも、「ちゃんと話を聞いてもらえてる」と感じてもらえます。
これは心理カウンセリングでもよく使われる手法です。
「申し訳なさそうな表情」を意識する
怒っている人に対しては、「申し訳なさそうな顔」をするのも大切です。
なぜなら、私たち人間は、目で見たものの影響を強く受けているから。
怒っている人に対して、無言で睨んだり、腕を組んでいたりすると、相手をさらに刺激してしまいます。
会話の時に「申し訳なさそうな表情」をするのは、シンプルですがとても効果的な方法です。
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理不尽な怒りにはどう対処する?
中には、こちらに落ち度がないのに感情をぶつけてくる人もいます。そんなときはどうすればいいのでしょうか?
相手がなぜ怒っているのかを考えてみる
相手が怒っている場合には、なぜ相手が怒っているのかを考えてみましょう。
例えば、一見理不尽に見えても、こちら側が自覚していないだけという場合もあります。逆に、こちら側にはなんの落ち度もないのに、八つ当たりをしてくるような人もいます。
相手の怒りに反射的に反論するのではなく、冷静に状況を分析することで、適切な対応が見えてきます。
『冷静な態度』で反論し対処する
相手に反論をする場合は、冷静な態度を貫くことが大切です。
そうすることで、相手が自分の理不尽さを自覚しやすくなるからです。
逆に、相手の怒りに釣られてヒートアップしてしまうと、収集がつかなくなってしまいがち。
もし何か言う必要があるなら、あくまで冷静に、事実だけを伝えるようにしましょう。
はっきりと拒否することも大切
世の中には、自分の感情をうまく処理できず、他人をサンドバッグのように使おうとする人がいます。
例えば、八つ当たりをしてくる人がこれですね。
もしもそんな人に狙われてしまった場合は、しっかりと拒否することも大切です。
「八つ当たりはやめて」「自分の問題は自分で解決して」「これは私には関係ない」
こうして拒否をして、理不尽な怒りをぶつけてくる人と距離を置くことも、自分を守るためには大切です。
こんなふうに拒否をされて、初めて「自分のしていることはおかしい」と気づく人もいます。
Q&A|よくある質問
Q1. 怒られると頭が真っ白になってしまいます
A. 優しい性格の人ほど、怒られた時に頭が真っ白になったり、戸惑ってしまいがちです。うまくやり過ごせれば良いのですが、「ちゃんと聞いてるの?」なんて言われると、焦ってますます何も言えなくなってしまいますよね。このタイプの人は、あらかじめ「怒られた時の対応パターン」を決めてくのがおすすめ。深呼吸をする、相手の話を聞く、最後に謝罪する……そんなふうに流れを決めておくと、怒られても冷静な気持ちを保ちやすくなります。
Q2. 謝っても相手の怒りがおさまらないのはなぜ?
A. 謝れば怒りが収まるかというと、実はそうではありません。相手が求めているのは表面的な謝罪ではなく、反省の態度を見せることだったり、怒りの理由を理解することだったりするからです。また、内容によっては「どれだけ怒っても怒り足りない」という場合もあります。まずは最後まで相手の話を聞く姿勢が大切です。
Q3. どうしても納得できない理不尽な怒りには?
A. 八つ当たりで怒りをぶつけてくるようなタイプの人とは、できる限り距離を取りましょう。あるいは、はっきりと「それはおかしい」と指摘することも大切です。本文中で紹介したような行動(相手の話を聞く・共感を示すなど)で適当にやり過ごすこともできますが、関わらないのが一番とも言えます。
愛丸の考察|怒られる人が悪いとは限らない
誰かに怒られると、落ち込むし、自分を責めてしまいますよね。
でも、怒られる側に必ずしも全面的に非があるかというと、そうとも限りません。
怒る側にも未熟さや感情的な要因がある場合もあります。
例えば、
- なんでも人のせいにする
- 感情のコントロールができない
- 怒ることで優位に立とうとする
こういう人は、日常生活の中でも怒ったり不機嫌になることが多い傾向があります。
そのため、優しい人ほど自分を責めてしまうかも。
でも、こちらがすべて背負い込む必要はありません。
大切なのは、冷静に対応しながらも、自分自身を守ること。相手の怒りを受け止めつつ、自分を責めすぎないでくださいね。
まとめ|怒っている人への一番の特効薬とは
この記事では、怒りを収める方法や、怒りがなかなか収まらない人の心理、理不尽な怒りをぶつけられた時の対処法などを解説してきました。
まとめると……
- 怒っている相手には、謝罪や言い訳よりもまずは話を聞くことが大切
- 怒りの感情がある程度発散されたあとなら、こちらの言葉も伝わりやすい
- 理不尽な怒りをぶつけられた時には、距離を置くなど自分を守ることも大切
と、なります。
怒っている人への一番の特効薬は、「怒る必要はないんだよ」と気づいてもらうことです。
そしてそのため必要なのは、「自分はあなたを傷つける敵ではない」と感じてもらうこと。
本文でも紹介したポイントを抑えて、冷静な対応をしてみてくださいね。
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