
罪悪感を手放すには、どうすれば良いのでしょうか?加害者意識が強く自分を責めてしまう時の対処法を解説します。
罪悪感や加害者意識で苦しい…
「なんか、申し訳ないなぁ……」
あなたはこれまでの人生で、こんな風に罪悪感を抱いたことがありますか?
罪悪感とは、「自分は悪いことをしている」という罪の意識のことです。
「加害者意識」とも言い換えられますね。
もちろん、実際に悪事を働いたのなら罪を自覚し反省する気持ちを持つのは大切なことです。
しかし世の中には、何も悪いことをしていないのに、いつも罪悪感に苛まれている人がいます。
例えば……
- 自分だけ幸せになるのが申し訳ない
- 自分の希望を優先するのが申し訳ない
- 自分の好きなことをするのが申し訳ない
こんな風に、自分が普通に生きることにすら申し訳なさを感じてしまう人もいるのです。
実は、私自身も以前はこうした罪悪感に苦しんでいた時期があります。
でも、それってどうして?
この記事では、罪悪感が強い人の特徴や心理、罪悪感の手放し方を紹介していきます。
罪悪感が強い人の特徴
まずは、罪悪感を強く抱いてしまう人に、よくある特徴を見ていきましょう。
何をしても申し訳なく感じてしまう
罪悪感を抱きやすい人は、特別に悪いことをしていないにも関わらず、「申し訳ない」という気持ちを抱いてしまいます。
特に、自分が優遇されるような状況や、誰かから好意を向けられた時には、罪悪感を抱きやすいかも。
他人に対して「こんなことをしてもらうのは申し訳ない」と感じてしまうため、恋愛や人付き合いが苦手になってしまうケースもあります。
すぐに「ごめんなさい」と謝る
すぐに「ごめんなさい」と謝るのも、罪悪感が強い人によくある特徴です。
心の中に「自分は悪いことをしている」という意識が常にあるため、「普通のこと」をしただけでも、何か悪いことをしてしまったような気持ちになるのです。
実際には自分に非がなくても謝罪をしてしまうことで、相手から下に見られたり、不利な状況に置かれてしまう場合もあります。
自分より他人を優先する…
罪悪感が強い人は、自分よりも他人を優先する傾向があります。
自分を優先することに罪の意識を感じてしまうからです。
一見「優しい人」や「いい人」にも思えますが、その行動は愛情ゆえのものではなく、罪悪感によるものです。
時には過剰なまでに他人を優先するので、周りも「そこまでしなくていいのに……」と感じてしまうかも!?
罪悪感が強い人の心理
罪悪感が強い人は、どのような心理なのでしょうか?
自己肯定感が低い
罪悪感を抱きやすい人には、自己肯定感が低い人が少なくありません。
「自分はダメな人間だ」「自分には価値がない」
こうした気持ちを抱いていると、「普通のこと」をしたり、してもらうだけでも申し訳なさを感じてしまうのです。
自分を「害」だと感じている
人はそれぞれ、「セルフイメージ」と呼ばれるものを持っています。
これは、自分自身が認識している自分の姿のこと。
自己肯定感の低さに加え、このセルフイメージが歪んでしまっていると、罪悪感を感じやすいです。
例えば、
- 自分は他人に迷惑をかけている
- 自分は他人に嫌な思いをさせている
- 自分は他人を傷つけている
こうした意識を持っていると、自分がその場にいるだけで、悪いことをしているような気持ちになってしまいます。
「人を傷つけることが怖い」という心理
また、「人を傷つけること」や「嫌われること」への不安や恐怖が、罪悪感に繋がる場合もあります。
そもそも、罪悪感というのは、誰かを傷つけたり害してしまった時に抱くものです。
……でも、他人の心は自分からは見えないもの。
だからこそ、自分の発言や行動が「人を傷つけてしまうのではないか?」と恐れ、必要以上に不安を抱いてしまう人は多いです。
そして、その不安が強ければ強いほど、ちょっとした行動を「罪」に感じてしまうのです。
罪悪感が強いのはおかしいこと?
罪悪感が強いのは、おかしいことなのでしょうか?
罪悪感は誰の心にも生まれるもの
冒頭でも触れた通り、罪悪感とは「罪の意識」のことです。
- 自分は悪いことをしている
- 自分は間違ったことをしている
- 自分は悪い人間だ
悪いことをしてしまった時に、こうした気持ちを抱くのは人間として自然なことです。
ただ、その「悪いこと」の基準は人それぞれ。
ゴミの分別を間違えてしまったことに罪悪感を抱く人もいれば、ポイ捨てをしても全く罪の意識を感じない人もいます。
それは、その人がこれまでの人生で「何が悪いことだと学んできたか」によるのです。
体調や環境によっても左右される
罪悪感の強さは、その時の体調や環境によっても左右されます。
例えば、風邪を引いて弱っている時や、仕事がうまくいかない時などは、「どうして自分はこうなんだろう……」と自己肯定感が下がったり自信をなくしてしまいがちですよね。すると、罪悪感も抱きやすくなります。
また、周りに否定的・攻撃的な人がいたりすると、何も悪いことをしていなくても責められているように感じてしまうため、罪の意識を感じやすくなります。
「生きづらい」と感じるなら専門医を頼る
罪悪感を感じる時は、ものの見方やセルフイメージを見直すことで、ある程度は自分自身で対処することもできます。
ただ、あまりにも罪悪感が強かったり、それによって生きづらさを感じているのなら、専門医を受診することも必要かもしれません。
いわゆる「認知の歪み」を修正することで、日常生活がしやすくなる場合もあります。
罪悪感が強いとどうなる?
罪悪感が強いと、どのような影響が出てくるのでしょうか?
毎日を楽しめない
罪悪感が強いと、日常生活を楽しむことが難しくなってしまいます。
「自分はこんなことをしてはいけない」「自分にはそんなことをする価値がない」
こんな風に思ってしまうからです。
本来なら、もっと気楽に自由に毎日を楽しんでも良いのに、罪悪感がそれを邪魔してしまうのです。
幸せになることを拒んでしまう
罪悪感が強い人は、自分が幸せになることを拒んでしまいます。
「自分は悪い人間だから、幸せになってはいけない」という感覚があるからです。
中には、「自分が幸せになったら、きっと罰を受けるに違いない」というような意識を持っている人もいます。
それゆえに、自分が幸せになることに消極的だし、幸せを感じられるような状況になると、自らそれを壊してしまうケースもあります。
わざわざ苦労や不幸を選んでしまう!?
罪悪感が強いとわざわざ苦労や不幸を選んでしまう場合も。
なぜなら、罪悪感が強い人にとってもっとも居心地が良いのは、自分が不幸でいることだからです。
- ダメ男との恋愛を繰り返す
- 嫌な上司にばかりあたる
- 家族からの風当たりがきつい
こうした状況は辛いし嫌だとも感じるけれど、罪悪感が強い人は、それに安心感を覚えてしまうのです。
「なぜかいつも辛い思いをしている」という場合は、無意識に自分がそれを選択してしまっている可能性もあるので、罪悪感を手放し「幸せになる勇気」を持つことが大切です。
罪悪感を手放す方法
では、罪悪感を手放すには、何をすれば良いのでしょうか?
自分の「罪」を見直す
罪悪感を手放すには、まずは自分が「罪」だと感じていることが、本当に罪なのかどうかを見直しましょう。
例えば、親から「お前がいるからうちの家計は苦しいんだ!」なんて言われたことがあると、子供は自分の存在を「罪」だと感じてしまいがちです。
でもそれは、そもそも貯金をしてこなかったり、無計画に子供を作った親の責任でもあります。
親のような「絶対的な存在」から言われたことは、無条件に信じてしまいがちですが、必ずしもそれが正しいとは限りません。
自分が「罪」だと感じていることがあるのなら、まずはその理由を分析し、客観的に「それは本当に罪なのかな?」と考えてみましょう。
物事を多角的に見る
先ほどの例をもう一度使いますが、親から「お前がいるからうちの家系は苦しい」と言われた時、その主張が間違っている訳ではないですよね。
子供がいれば、育てるためにはどうしてもお金がかかります。
ただ、それは物事のほんの一面に過ぎません。
子供がいるからこそ得られるメリットも数多く存在するし、逆に子供の立場から見ればその発言こそ「罪」だし、親もまたその親たちから見れば「家計を苦しめる存在」であったはずです。
あなたが感じている罪は、物事の「一面」に過ぎません。
物事をさまざまな角度から見る週間を持つと、「誰かの主張」が必ずしも正しい訳ではないと気付けるはずです。
自分を大切にして良いのだと知る
罪悪感を手放すには、「もっと自分を大切にしていい」と知ることも大切です。
あなたが幸せに生きることを望む人も、この世界には大勢います。
もちろん、誰かに迷惑をかけたり、傷つける行為をして良いという訳ではありませんが、逆に言えば、誰かのためにあなたが我慢をしたり、自分を犠牲にする必要もないのです。
「誰か」と「あなた」は同じように尊く、同じように守られるべき存在です。
罪悪感が強かったり、優しい性格の人はこのバランスが崩れてしまいがちなので、辛い状況に置かれている時には、「自分を大切にしていい」と改めて意識しましょう。
罪悪感を手放す効果
罪悪感を手放すことには、どのような効果があるのでしょうか?
人生を楽しめるようになる
罪悪感が強いと、なかなか人生を楽しむことができません。
何をするにも周りの人の顔色を伺って、自分の行動に制限をかけてしまうからです。
罪悪感を手放すことでこうした制限がなくなり、素直に人生を楽しめるようになります。
幸せを選べるようになる
罪悪感を手放すと、自分が幸せになることへの抵抗がなくなります。
些細なことに感じるかもしれませんが……これはとても重要なこと。
私たちの人生は選択の連続です。
「小さなものも含めると、人は1日に1万回以上も決断している」という説もありますよね。
この1つ1つで、「自分を幸せにする選択」ができるようになれば。人生が大きく変化するのは当然のことなのかもしれません。
仕事や恋愛がうまくいく
罪悪感を手放すことは、仕事や恋愛にも良い影響を与えます。
必要以上に「申し訳なさ」を感じることがなくなるので、
- 定時に帰ることに抵抗がなくなる
- 他人に手伝いを頼めるようになる
- 自分を大切にしてくれる人と付き合える
こんな風に、自分にとって幸せな行動を選べるようになるからです。
この記事のまとめ
この記事では、罪悪感が強い人の特徴や心理、そして罪悪感を手放す方法を解説してきました。
まとめると……
- 罪悪感が強い人は、自己肯定感が低かったり、「他人に迷惑をかけている」という感覚が強い
- 罪悪感を手放すには、自分が感じている「罪」を見直したり、自分も幸せに生きて良いと知ることが大切
- 罪悪感を手放すことで、毎日を楽しめるようになり、自分にとっての「幸せな道」を選べるようになる
と、なります。
罪悪感は、私たちの人生にとても大きな影響を与えています。
日頃から「何をするにも申し訳なく感じている……」という人は。この機会に「罪悪感の手放し」に取り組んでみると良いかも。
きっと、あなたの人生を大きく変化させるきっかけになりますよ。
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