迷子を見つけたらどうするべき?
観光地やショッピングモールなどで、迷子の子供を見つけた時。
「どうしよう……!」と戸惑った経験のある人は多いと思います。
日頃子供と縁のない生活を送っていると、迷子に声をかけるのは、なかなか勇気がいるものですよね。
助けてあげたいとは思っても、
- 「誘拐犯と間違われたらどうしよう」
- 「もっと泣かれたらどうしよう」
など、不安が頭をよぎってしまうかも。
とはいえ放置するのも気がひけるし……。
迷子を見つけたときには、どのように対処したらよいのでしょうか?
今回は某テーマパークで働いていた経験を元に、『迷子の子供を見つけたときの4つの対応』を紹介します。
【1】話しかける前に周りを観察する
まずは本当に迷子かの確認を!
迷子を見つけたときには、まずはその子供が本当に迷子かどうかを確認しましょう。
親はすぐ近くにいるのに、子供が「ママがいなくなった!」と勘違いしてオロオロしている……というのは、案外よくあるパターンです。
親を見失った子供への対応は?
子供が親を見失ってオロオロしている場合には、少し離れた場所から「ママ、あの人じゃないの?」などと話しかけてあげましょう。
「ママ〜」と言いながら駆け寄っていき、それで解決です。
ちなみに、迷子になる子供は、
- 同世代の兄弟がいる
- 同世代の子供・ママさんグループと遊びに来ている
こうした場合が多いので、それを基準にすると探しやすくなります。
いきなり駆け寄るのはNG
ちなみに、迷子を発見したときにはいきなり駆け寄るのはやめておきましょう。
見知らぬ大人に突然近寄られると、子供は怖いからです。
声をかける場合には、少し離れた場所から「どうしたの?」と尋ねるのがおすすめです。
【2】基本は係員に引き渡す
現場近くに係員がいればベスト
迷子を見つけたときには、「一緒に探してあげた方がいいのかな?」と思うかもしれません。
子供が泣いていたら、助けてあげたいと思いますよね。
ですが、もし近くに係員がいるのなら、早めに引き渡してしまいましょう。
理由は3つあります。
- 親からすると知らない人より係員と一緒の方が安心する
- 係員はトランシーバーなどで連絡を取り合える
- 館内放送などで迅速に親を探すことができる
こうした理由から、迷子は係員に引き渡してしまう方が良いのです。
迷子センターがあるなら活用しよう
また、迷子センターが近いのならそこへ連れて行きましょう。
迷子センターには子供向けのおもちゃや飲み物も置いてある場合が多く、子供の対応に慣れたスタッフもいます。
子供も安心して待つことができるので、近くに迷子センターがあるのならそれを活用しましょう。
迷子センターが遠い場合は?
しかし、迷子センターが現場から遠い場合(5分以上かかるような距離の場合)には、連れて行くのは少し待ちましょう。
親が現場に戻ってくる可能性もあるため、迷子は基本的にあまり遠い場所には連れて行かない方が良いのです。
詳しくは【4】で解説しますが、15〜20分程度は現場で待機するのが良いです。
そのくらいの時間待機しても親が戻ってくる気配がない場合、多少遠くても迷子センターへ連れて行き、そこで館内放送などをしてもらうのがベスト。
また、すでに親が迷子センターにいて、そこで待機している場合もあるので、館内の放送は注意して聞くように心がけましょう。
迷子センターがない場合は?
ちなみに、施設によっては迷子センターがない場合もあります。
その場合、
- 総合受付所
- 案内所
こうした、スタッフが常駐している場所に連れて行きましょう。
迷子を発見した場所が街中なら、近くの駅の窓口や交番に連れて行くのが良いでしょう。
【3】子供を怖がらせない
基本的に子供には触れない
迷子を見つけて、何かしらの対応をするとき。
基本的には、
- しゃがんで目線を合わせる
- 子供には触れない
- 不安になるような言葉を言わない
- 食べ物を与えない
この4つを意識しましょう。
しゃがんだ方が安心させられる
子供から見ると大人は大きいです。
そのため、立ったままで話しかけると、威圧感があって怖いのです。
迷子になり、不安になっているときならなおさら。
迷子にはしゃがんで目線を合わせて話かけるように心がけましょう!
触らない方が親も子供も安心する
また、子供には基本的には触らないようにしましょう。
子供も知らない人から頭を撫でられたりすると怖いし、親の立場からしても、我が子が知らない人に触れられていると不安です。
親切心で手をつないであげても、子供を見失って不安でパニックに陥っている親からは『不審者が無理やり我が子の手を引いている』ように見えてしまったりします。
ちょっと寂しく感じるかもしれないけれど、子供にはなるべく触れないようにしましょう。
もしも子供の方から手をつないでくれた場合にも、こちらはなるべく手を『パー』にして、いつでも子供が離せるようにしてあげるのがおすすめ。
前向きな言葉をかけてあげよう
迷子の子供は不安になっています。
「迷子なの?」「パパとママに置いていかれちゃったんだね」などと言われると、ますます悲しくなります。
「泣かないで」と言われるともっと泣きたくなります。
そして何より、大人が不安そうにしていると、子供はますます絶望してしまいます。
迷子と接するときには「すぐ戻ってくるよ」など、前向きな言葉をかけて、安心させてあげましょう。
食べ物をあげてはいけない理由とは?
また、子供に食べ物をあげるのもNGです。
特に小さな子供の場合、自分でも把握していないアレルギーを持っている場合もあります。
大泣きしても、ひきつけでも起こさない限り、そう簡単に死にはしませんが、アレルギーは命に関わります。
また、親の立場からすると、やはり『見知らぬ他人からもらった食べ物や飲み物』は不安なものです。
ちょっと心苦しく感じるかもしれないけれど。
大泣きして子供が脱水症状を起こしているような場合を除いて、食べ物や飲み物をあげるのはNGと覚えておきましょう。
【4】目立つ場所に立つ
待機するなら目立つ場所へ
迷子を見つけたときには、係員に引き渡すか、20分程度ならその場で待機するのが望ましいです。
なぜかというと、子供がはぐれたことに気づいた親が、戻ってくる可能性が高いからです。
待機するときのポイントは、すぐに行ける範囲内でなるべく目立つ場所を選ぶこと。
親から見つけられる可能性が上がります。
迷子の親を探すコツ
迷子の親を探すときには、
- 「お母さんは今日どんな洋服をきてた?」
- 「髪は長い?」
- 「他には誰と一緒?」
など尋ねても良いのですが……悲しみにくれている子供から『正確な情報』を聞き出すのはなかなか難しいものです。
しかし、迷子の親というのは案外簡単に見つかるもの。
なぜなら、親は親で取り乱している場合が多いからです。
急ぎ足で不安そうな顔でキョロキョロしている人がいたら、その人は親の可能性が高いので、子供に「あの人?」と聞いてあげましょう。
『迷子の子供を探しているお母さん』は、子供本人でなくとも意外と簡単に見つける事ができます。
もしも一緒に探す場合は……
また、止むを得ず子供と一緒に歩いて親を探すことになった場合は、
- ここに来る前にどこに行ったのか?
- このあとはどこへ行くつもりだったのか?
この2つを聞き出しましょう。
そのどちらかか、その間のエリアに親がいる可能性が高いからです。
この記事のまとめ
迷子を見つけたときの対応を紹介してきましたが、いかがでしたか?
迷子への対応は、慣れていないと意外と難しいもの。
とはいえ、ある程度の対処法を知っておくと、いざ迷子と出会ったときに、パニックにならずに対応できます。
また、多少は対応を間違ってしまったとしても、迷子の中には「知らない大人の人が助けてくれた」という優しい思い出がちゃんと残ります。
「もっとあぁしてあげれば良かったな」と思うこともあるかもしれませんが、
迷子を助けてあげようとしたあなたのその優しさを、ぜひ誇りに思ってくださいね。
迷子の子供や、その親御さんに変わってこの場でお礼を言います。
助けてくれてありがとう!
いつも暖かい応援、ありがとうございます。あなたの毎日がますます素敵なものになりますように……☆