
買い物中やデート中に迷子を見つけたら、どうするべき?基本的な対応の仕方と、注意するべきポイントを解説します。
迷子を見つけたらどうするべき?
観光地やショッピングモールなどで、迷子の子供を見つけた時。
「どうしよう……!」と戸惑った経験のある人は多いと思います。
特に、日頃から子供と縁のない生活を送っていると、迷子に声をかけるのは、なかなか勇気がいるものですよね。
助けてあげたいとは思っても、
- 「誘拐犯と間違われたらどうしよう」
- 「もっと泣かれたらどうしよう」
- 「どんなふうに話しかければいいのかわからない」
こんなふうに、躊躇してしまうのも無理はありません。
とはいえ放置するのも気が引けるし……
迷子を見つけたときには、どのように対処したらよいのでしょうか?
今回は某テーマパークで働いていた著者が、その経験を元に、「迷子の子供を見つけたときの4つの対応」を紹介します。
迷子は放置?保護?どちらが正解
そもそも、迷子を見つけた時には、放置するのと保護するのと、どちらが正解なのでしょうか?
基本的には保護が正解
迷子を見つけた時には、基本的には保護をするのが正解です。
迷子は、放っておくとひとりでどんどん親から離れてしまうし、場合によっては、道路などの危険な場所に出てしまう恐れもあるからです。
そのため、まずは声をかけて「動きを止めること」を最初の目標にしましょう。
すでにその場に止まって泣いているような場合は、これは気にしなくて大丈夫です。
あなたが男性の場合は周りの人を頼る
迷子を見つけたら、「何とかしてあげたい」と感じると思うのですが……
あなたが男性の場合は、迷子を保護しようとしているのに、逆に「子供を誘拐しようとしている」などとあらぬ疑いをかけられてしまう可能性もあります。
不本意だとは思いますが、「男性」というのは子供や女性からすると、やはり怖い部分もあるのです。
詳しくは後述しますが、男性がひとりでいる時に迷子を見つけた場合は、「自分が疑われたり、子供に怖がられる可能性」を考慮して、なるべく早く「その場にいる周りの人(できれば日本人の女性や家族)」を巻き込むことをおすすめします。
「閉鎖された場所」なら放置でも問題はない
迷子を見つけても、それが「閉鎖された場所」なら、放置してもさほど問題ではありません。
例えば、レストランなどのお店の中の場合ですね。
この場合は、放っておいても親やお店の人が、その子を見つけてくれる可能性が高いからです。
ただ、「店の外に出ないように」だけは、配慮をしてあげてください。
迷子を見つけたときの対応5つ
ここからは、迷子を見つけたときの基本的な対応を紹介します。
【1】話しかける前に周りを観察する
迷子を見つけたときには、まずはその子供が本当に迷子かどうかを確認しましょう。
親はすぐ近くにいるのに、子供が「ママがいなくなった!」と勘違いしてオロオロしている……というのは、案外よくあるパターンです。
子供が親を見失ってオロオロしている場合には、少し離れた場所から「ママ、あの人じゃないの?」などと話しかけてあげましょう。
「ママ〜」と言いながら駆け寄っていき、それで解決です。
【2】基本は係員に引き渡す
迷子を見つけたときには、「一緒に探してあげた方がいいのかな?」と思うかもしれません。
子供が泣いていたら、助けてあげたいと思いますよね。
ですが、もし近くに係員がいるのなら、早めに引き渡してしまいましょう。
理由は3つあります。
- 親からすると知らない人より係員と一緒の方が安心する
- 係員はトランシーバーなどで連絡を取り合える
- 館内放送などで迅速に親を探すことができる
こうした理由から、迷子は係員に引き渡してしまう方が良いのです。
場合によっては子供には接触せず、係員に「あそこにいる子供、迷子みたいです」と伝えるだけでもOKです。
【3】しゃがんで目線を合わせる
迷子を見つけて、何かしらの対応をするときには、子供を怖がらせない配慮ができるとベストです。
そのためには、まずはしゃがんで目線を合わせることが大切。
子供から見ると大人は大きいです。
そのため、立ったままで話しかけると、威圧感があって怖いのです。
迷子になり、不安になっているときならなおさら。
迷子にはしゃがんで目線を合わせて話かけるように心がけましょう。
【4】その場から動かず目立つ場所に立つ
迷子を見つけたときには、基本的には係員に引き渡すのが正解ですが……
もし、周りに係員がいない場合は、しばらくその場所で待機しましょう。
なぜかというと、子供とはぐれたことに気づいた親が、探しに来る可能性があるからです。
待機するときのポイントは、すぐに行ける範囲内でなるべく目立つ場所を選ぶこと。
その上で、子供が元気なら「ママー」と呼びかけてもらうと、親から見つけられる可能性が上がります。
【5】迷子センターや警察署に連れて行く
しばらくその場に待機しても親が見つからなかったり、周りに係員がいない場合は、迷子センターや警察署に子供を保護してもらいましょう。
迷子センターには子供向けのおもちゃや飲み物も置いてある場合が多く、子供の対応に慣れたスタッフもいます。
子供も安心して待つことができるので、近くに迷子センターがあるのならそれを活用しましょう。
迷子センターや警察に連れて行く場合
迷子センターに連れて行く場合は、どのように行動すれば良いのでしょうか?
まずはスマホで連絡する
迷子センターに連れて行く場合、まずはスマホでその施設の迷子センターを調べて、電話をかけるのがおすすめです。
すでに親からの問い合わせがあって待っている可能性もあるし、場合によってはそのまま、係員に迎えにきてもらえるからです。
お祭りなどの場合は、運営委員会などに連絡をしてみましょう。
街中で見つけた場合、警察署がこれに該当します。
連絡をした上で指示に従う
迷子センターや警察署に連絡をしたら、その上で指示に従いましょう。
「こちらまで連れてきてください」と言われる場合もあれば、「その場で待機していてくださいと」と言われる場合もあります。
その途中で親が見つけてくれればラッキーですし、見つけてくれない場合は、あとはプロにお任せ。
「すぐにママが来るよ」など前向きな言葉をかけて、その場を離れて大丈夫です。
連絡をすることが自己防衛にもなる
迷子センターや警察署に事前に連絡をすることで、自分の身の潔白を証明することにも繋がります。
「人助けをしているはずなのに、そんなことまでしなきゃいけないのか……」と思うかもしれませんが、あなたがどんなに素晴らしい人間でも、周りからすれば「見知らぬ人」には変わりありません。
余計な疑いをかけられないためにも、「迷子を見つけて保護している」と伝えることは大切です。
迷子センターがない場合は?
ちなみに、施設によっては迷子センターがない場合もあります。
その場合、
- 総合受付所
- 案内所
こうした、スタッフが常駐している場所に連れて行きましょう。
一緒に親を探す場合
「人混みでこの場を動けない」「子供がその場を動きたがらない」など、特殊な事情で子供と一緒に親を探すことになった場合は、どうすれば良いのでしょうか?
迷子の親を探すコツ
迷子の親を探すときには、「急ぎ足で不安そうな顔でキョロキョロしている人」を探しましょう。
というのも、子供とはぐれた時には、親の方も必死になって子供を探している可能性が高いからです。
それっぽい人がいたら、その人は親の可能性が高いので、子供に「あの人?」と聞いてあげましょう。
「迷子の子供を探しているお母さん」は、子供本人でなくとも意外と簡単に見つける事ができます。
親の特徴を聞いてみる
一緒に親を探す場合は、その特徴を子供に聞いてみることも大切です。
- 「今日は誰と一緒に来たの?」
- 「お母さんは今日どんな洋服を着てた?」
- 「ママの髪は長い?」
こんなふうに質問をすると、ある程度「探すべき人」がわかってきます。
……ただ、迷子の子供は泣いていたり、パニックになっていて、なかなか正確な情報を聞き出すのは難しい部分もあります。
「ママと一緒に来た」と言いながら、お父さんが迎えに来るようなパターンもあるので、あくまで参考程度として捉えておきましょう。
移動経路を聞き出す
また、やむを得ず子供と一緒に親を探すことになった場合は、
- ここに来る前にどこに行ったのか?
- このあとはどこへ行くつもりだったのか?
この2つを聞き出しましょう。
そのどちらかか、その間のエリアに親がいる可能性が高いからです。
ただこれも、子供がそれらを正確に把握しているとは限らないので、やはり「参考程度」として捉えることが大切です。
館内放送に注意する
また、館内放送が流れている場合には、それをよく聞くように意識しましょう。
場合によっては、親が迷子センターなどに行って、そこから子供を探している場合もあります。
その子供が放送されていた特徴に当てはまっていて、「お母さんが迷子センターでお待ちです」などの放送があった場合は、迷子センターに連れて行きましょう。
迷子を見つけた時の注意点
迷子の子供と接する時の注意点を解説します。
いきなり駆け寄るのはNG
迷子を発見したときにはいきなり駆け寄るのはやめておきましょう。
見知らぬ大人に突然近寄られると、子供は怖いからです。
声をかける場合には、まずは少し離れた場所から「何か困ってる?」と尋ねるのがおすすめです。
子供には触らない
子供には基本的には触らないようにしましょう。
子供も知らない人から頭を撫でられたりすると怖いし、親の立場からしても、我が子が知らない人に触れられていると不安です。
親切心で手をつないであげても、子供を見失って不安でパニックに陥っている親からは「不審者が無理やり我が子の手を引いている」ように見えてしまったりします。
ちょっと寂しく感じるかもしれないけれど、子供にはなるべく触れないようにしましょう。
もしも子供の方から手をつないでくれた場合にも、こちらはなるべく手を「パー」にして、いつでも子供が離せるようにしてあげるのがおすすめ。
食べ物を与えない
子供に食べ物をあげるのもNGです。
特に小さな子供の場合、自分でも把握していないアレルギーを持っている場合もありますし、飴などは喉に詰まらせるリスクもあります。
大泣きしても、脱水症状やひきつけでも起こさない限り、そう簡単に死にはしませんが、アレルギーは命に関わります。
また、親の立場からすると、やはり「見知らぬ他人からもらった食べ物や飲み物」は不安なものです。
ちょっと心苦しく感じるかもしれないけれど。
大泣きして子供が脱水症状を起こしそうな場合を除いて、食べ物や飲み物をあげるのはNGと覚えておきましょう。(※飲み物を渡す場合も水に限定しておく)
前向きな言葉をかけてあげよう
迷子の子供は不安になっています。
「迷子なの?」「パパとママに置いていかれちゃったんだね」などと言われると、ますます悲しくなります。
「泣かないで」と言われるともっと泣きたくなります。
そして何より、大人が不安そうにしていると、子供はますます絶望してしまいます。
迷子と接するときには「すぐ戻ってくるよ」など、前向きな言葉をかけて、安心させてあげましょう。
この記事のまとめ
この記事では、迷子を見つけた時の対処法や注意点を解説してきました。
まとめると……
- 迷子を見つけた時には、基本的にはなるべく早く係員に引き渡す
- 迷子センターに連れて行く場合、先にスマホで連絡をするのがおすすめ
- 迷子には基本的には触らない・食べ物を与えない・怖がらせないことを意識する
と、なります。
迷子への対応は、慣れていないと意外と難しいもの。
とはいえ、ある程度の対処法を知っておくと、いざ迷子と出会ったときに、パニックにならずに対応できます。
また、多少は対応を間違ってしまったとしても、迷子の中には「知らない大人の人が助けてくれた」という優しい思い出はちゃんと残ります。
「もっとあぁしてあげれば良かったな」と思うこともあるかもしれませんが、
迷子を助けてあげようとしたあなたのその優しさを、ぜひ誇りに思ってくださいね。
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