何度言っても直さない人を変える方法

  • 何度注意しても行動を改めてくれない
  • 注意をしても反論ばかりでまともに受け止めてくれない
  • 注意した瞬間は治るけれどすぐに元に戻ってしまう

あなたの周りに、こんな人はいませんか?
もしかすると「自分自身がこのタイプ」という人もいるかもしれません。

それが時々しか会わない人なら良いのですが、問題は家族や恋人、あるいは職場の友人など『毎日のように顔を合わせる人』だった場合。

受け入れる努力もしたけれど、どうしても受け入れられない。

でも、いくら言っても変わらないし、こっちもそんな彼(彼女)の姿を見ていると嫌な気分になる。何より、言い続けることがストレスになるし疲れてしまう……。

他人は変えられないというけれど。
なら、その人から離れるか、あるいは自分が我慢し続けるしかないのでしょうか?

今回は「何度言っても直らない人」に行動を改めてもらう13の方法を紹介します。

【1】注意するときにははっきりと具体的な行動を伝える

具体的な方法

  • ちゃんとやって
  • しっかりして
  • みんなの迷惑にならないように考えて

これらは一見『ガツンと言っている』ように聞こえるかもしれませんが、実はとても曖昧な言葉です。

『お皿をちゃんと洗う』というのが、洗剤をつけたスポンジで2度洗いし、水分を全て拭いとった上で収納することを指すのだと認識している人もいれば、水洗いして乾かしておけばOKだと考えている人もいます。

『ちゃんと』『しっかり』『きちんと』『迷惑』『最後まで』などの基準や認識は、人それぞれ違うのです。

相手に行動を促したいときには、曖昧な言葉を避け、具体的な手順を数字などを交えて明確に伝えましょう。なるべく簡潔にまとめると、より印象に残りやすいので効果的です。

(例)×  お皿はしっかり洗ってね
   ◯ お皿は洗剤で洗った後、滑りがなくなるまで濯いでね

【2】『ゴールさせること』ではなくて『スタートさせること』を目標にする

ゴールよりスタート

例えば『いつも書類を期限内に提出しない部下』がいたとします。
その場合、最初から「完璧なものを期限内に提出しろ」と求めるのは、その人にとっては高すぎるハードルなのかもしれません。

ハードルが高すぎると、人はそもそもその行動自体をとても億劫に感じ、なかなか行動に取り組むことができません。「こんなことはできて当然」と思うかもしれませんが、まずは相手に合わせて『低めのハードル』を設定してあげましょう。

例えば「表紙だけでもいいから期限内に持ってくる」「期限の3日前に一度上司に進行状況を見せる」といった具合です。

ハードルを低く設定することで、その人はその行動に取り組みやすくなります。そして1度その行動をしたあとには、次の行動にも移りやすくなります。

最初からゴールを目指すのではなく、まずは『スタートを切らせること』を目標にしてみましょう。

例)×  期限内に完璧な状態での書類提出を求める
  ◯ 表紙だけでも良いから期限内に提出させることを目標にする

【3】命令ではなくお願いをする

命令よりお願い

「〜して」「〜しなよ」「〜しろ」「〜しておいて」

相手に行動を変えさせたいとき、人はついついこうした「上から目線な言葉」で命令してしまいがちです。しかしこれは相手を動かすためには逆効果。多くの場合、こうした行動は反発心を抱かれてしまうからです。

立場や状況によっては命令によって相手を無理やり従わせることも出来るかもしれません。しかし反発心を抱いている相手に対して、人は「頑張ろう」「一生懸命やろう」などとはなかなか思わないもの。ベストなパフォーマンスを発揮してはくれないのです。

そこで効果的なのが『お願いをすること』『相手を頼ること』『必要とすること』です。

人が「一生懸命頑張ろう」と思うのは、人から否定されたときではなく『自分の価値を認められたとき』です。誰かから認められたとき、人は「その人のために何かしてあげたい」「もっと役に立ちたい」「能力を発揮したい」という気持ちになります。

実は相手をそういう気持ちにさせるために効果的なのが『お願い』なのです。

「〜をやってくれたら嬉しいな」「〜してくれるととても助かるんだけどな」「あなたに是非お願いしたいことがあるの」「〜に協力してくれない?」などの言葉を使うことによって、相手の価値を認めつつ、相手に行動を促すことができます。

(例)× 「部屋を片付けて」
   ◯「部屋の片付けをしてくれたら嬉しいな」

【4】一人でやらせるのではなく一緒に頑張る

一緒にやろう

新しく何かを始めたり、自分の行動を変えるというのはとても勇気がいること。

だからこそ、そんなときに『一緒に頑張ってくれる人』がいると心強いのです。

相手に行動を変えて欲しいと思うときには、「これがあなたのためなの」などと一方的に行動を求めるのではなく「一緒に頑張ろう」と提案してみてください。

また、そのときに「私もついついこういうことをしちゃうから……」など自分自身の失敗談を話すことで、親近感を感じてもらう効果も期待できます。

(例)× 「早起きしなよ」「私は毎朝必ず5時に起きてるからあなたにも出来るんじゃない?」
   ◯「一緒に早起きしよう!」「私もときどき寝坊しちゃうから気持ちは分かるよ」

【5】行動を変えると相手にどんなメリットがあるのかを伝える

メリット

「何度注意してもその行動を止めない・直さない人」に対して、「あの人はなぜあんなことをするのだろう?」と首をかしげた経験をお持ちの人も多いのではないでしょうか。

実はこの理由は簡単です。人がその行動を止めない・直さないのは『それがその人にとってメリットのある行動』だから。それだけです。周りを困らせようとしているのでも、物忘れが激しい訳でもないのです。

例えば『脱いだ服をたたまない』のは、それによって『服をたたむ』というストレスを回避できるからです。その後あなたから怒られた瞬間は「次からは気をつけよう」と思うのですが、いざ『次』が来たときには人はまた同じ行動を繰り返します。

『起こるかもしれない未来の可能性』よりも『今現在直面していること』の方が、生き物にとっては重大な問題なのです。

『タバコを吸う』『酒を飲む』『ギャンブルをする』『夜食にカロリーが高いものを食べる』『甘いものの間食がやめられない』なども同様です。体やお財布に悪いことは重々承知しているのですが、それでも『その場で簡単に得られる快楽』というメリットの方が大きいのです。まして、依存性が高いものの場合、それによる快楽が終わるとすぐに次のものが欲しくなるので、抜け出すことはより難しくなります。

ではどうしたら良いのでしょうか?
特に依存性の高いものの場合は本人の努力も必要不可欠ですが、周りからの働きかけとしては『行動をした瞬間に得られるメリット』を伝えることが効果的です。

(例)× 「タバコを吸っているといつか体を壊すよ」
   ◯「今タバコを吸わないならご褒美をあげるよ」

【6】その行動自体を楽しめるよう工夫をする

楽しむ工夫

「嫌だなぁ」「面倒だなぁ」と思いながらやっていることというのは、十中八九続きません。たとえ表面上は続いているように見えても、周りから見えないところで手を抜いていたり、以前の行動を続けているものです。

奥さんや彼女から禁煙するように迫られて、家ではタバコを吸わないけれど外では吸っている……などは、よくある例ですね。

行動を持続させるためには『その行動自体を楽しむこと』が必要不可欠です。

タバコの例で言えば『タバコを吸わないとご飯が美味しい』『タバコを吸わないと朝すっきり起きられる』『タバコを吸わないほうが肉体的にも精神的にも健康だ』『浮いたタバコ代で普段よりも高いランチが食べられる』などを本人が実感できると、禁煙自体が楽しくなってきます。

また、周りの人から『タバコを吸わないほうが素敵だよ』などと言われるのも、モチベーションアップにつながります。

その人が行動を楽しめるよう、サポートしてあげましょう。それによって行動が持続しやすくなります。結果として味をしめて自発的に行動してくれるようになればしめたもの。

(例)×  相手に我慢を続けさせる(禁煙を言いつける)
   ◯ 我慢しなくても「こっちの方がいい」と思えるようにサポートする(「タバコを吸わないとご飯が美味しいらしいね」と言いながらご馳走を出す、「服がタバコ臭くなくていいね」と言いながら禁煙が続いていることを褒めるなど)

【7】ご褒美を設定する

ご褒美

行動が習慣化するまでには時間がかかります。21日という説もありますが、習慣化したい行動がその人にとって難しいものであればあるほど、その行動が『意識せずとも行えるレベル』になるには日数を必要とするようです。

行動を習慣化するためには、先に紹介したように『その物事を楽しむこと』が出来れば何よりです。しかし『布団をあげる』『服をたたむ』『靴を揃える』などの『その気になればすぐにできてしまう行動』は、あまり労力や時間を必要としないからこそ意外と楽しみを見出しにくいもの。

そこでおすすめなのが、ちょっとしたご褒美を作ることです。このご褒美は『スタンプカードを作る』『毎回褒める』などのシンプルなもので構いません。

たかがスタンプ、と思うかもしれませんが、こうした小さな『喜び』や『快楽』は人を行動に駆り立てる立派な要因になります。

こうした小さなご褒美で達成感を味わうことができると、また次のときにもその行動につながりやすくなります。『ご褒美目当て』になってしまっては本末転倒ですが、「モチベーションアップの一環」として利用するのはとてもおすすめです。

(例)×  毎日布団をあげるというルールを決める
   ◯ 毎日布団をあげるごとにスタンプを1つ押してもらえる

【8】責めずに相手の良いところを褒める

褒める

「どうしてこんなことも出来ないの?」「本当にダメね」

こんな言葉を投げかけたり、投げかけられた経験をお持ちの人も多いのではないでしょうか。

多くの人はそれによって相手が奮起してやる気を起こすことを期待しているのですが、なかなかそう上手くは行きません。怒られたり責められたとき、人は『否定されている』と感じるからです。

【3】でも解説した通り、人がやる気を出すのはむしろ人から認められたり、頼りにされたときです。

相手を行動に駆り立てたいときには、相手を認め、褒めてあげることを忘れないようにしましょう。それによって人はやる気を出し、ベストなパフォーマンスを発揮してくれます。

(例)× 「こんなことも出来ないなんて、本当に使えない奴だ!お前なんか首にしてやる!」
   ◯「期待しているから、厳しいことを言うんだ。君には才能がある」

【9】行動しやすいように環境を整える

環境

人が行動を変えるため、続けるためには『環境』も大切です。

例えば、常に手に届く範囲にお菓子が置いてあるのと、コンビニまでいちいち買いに行かないとお菓子が手に入らないのとでは、前者の方が間食をしてしまいがちです。

禁酒中に周りの人がみんなお酒を飲んでいる状況と、周りに誰もお酒を飲んでいる人がいない状況では、前者の方がお酒に手を伸ばしてしまいがちです。

人の意思は環境によって大きく左右されます。だからこそ、環境を整えることが大切なのです。

部下にやる気を出させたいなら、部署全体の雰囲気を変える。父親にダイエットをさせたいなら、家族みんなでジョギングを始める。彼氏のお酒の量を減らしたいなら、家にビールを買い置きするのを止める。環境を整えることで、その人が行動しやすい状況を作り出すことができます。

(例)×  環境はそのままで意思を強く持って頑張る
   ◯ 行動しやすいように環境を変える

【10】罰則よりも信頼で縛る

信頼

「何度言っても行動を改めない人には厳しい罰を与えれば良いのではないか?」

こんな風に考えた経験のある人もいると思います。もちろん、これは間違ってはいません。

『厳しい罰を避けたい』という気持ちがあれば、人はその行動を避けるために努力をするからです。例えば男女関係であれば『別れ』、仕事であれば『解雇』などがこの罰にあたるかと思います。

しかし、これにはデメリットがあります。

  • 相手がその行動をしたときに本当に厳しい罰を与える覚悟が必要
  • 「自分は必要とされていない」「俺への気持ちはその程度なんだな」などと思われてしまう
  • 罰の内容によっては相手を萎縮させてしまう

厳しい罰を設定することで、その人のモチベーションやパフォーマンスを下げてしまう恐れがあるのです。

そこでおすすめなのは、罰則ではなくて『信頼』で相手を縛ること。人は自分のことを信じてくれている人を裏切ることに罪悪感を感じます。

「あなたのことを信じてる」「頼りにしてるよ」「期待してるよ」などの気持ちを相手に伝えましょう。その気持ちは、罰則よりも重くて丈夫で、そして心地よい『鎖』になります。

(例)× 「浮気をしたら別れるから」
   ◯「あなたのことを信じてるよ」

【11】憎しみよりも愛情を伝える

愛情を伝える

「もう一緒にいるのが嫌」「いい加減にしてほしい」

相手にイライラしたときなどには、ついついこんなセリフを投げかけてしまいがち。

しかし、相手の行動を変えたいと思っているときに『憎しみ』を伝えるのは逆効果です。憎しみや憎悪を伝えれば伝えるほど、相手は自分自身を守るために頑なになってしまうからです。

行動を変えて欲しいと思うときには、憎しみではなくて『愛情』を伝えるようにしてみてください。

「大好きだよ」「大切に思っているよ」などと言葉は「言わなくても愛情は伝わっているはず」などと思うかもしれませんが、案外そんなことはありません。言葉にしなければ伝わらないことはたくさんあります。

また、相手に不満を伝えるときにこそ。是非、一緒に愛を伝えてあげてください。これはシンプルですがとても効果的な方法です。

(例)× 「そんなことをするあなたは大嫌い、もう一緒にはいたくない」
   ◯「大好きだから、もうそういうことはしないで欲しい」

【12】思い切り怒る・ガツンと言う

ガツンと怒る

怒られたり見放されたりしたとき。「コンニャロウ!」「見返してやる!」などとやる気を出したり、自分の至らなさに気づき「変わろう」と決意する場合もあります。偉人の成功体験談などではこうした美談が良く聞かれます。

『大きな失敗』『信頼していた人からの言葉』などの大きなショックは、ときにその人を駆り立てる原動力になるのです。

こうなってくれると、自発的に奮起して頑張ってくれるので、周りとしては非常に楽です。多くの人はこの状態を期待して、恋人や家族や部下に怒ったり厳しい言葉を浴びせたりするのですが、しかし物事はそう簡単には進みません。

大好きな家族や恋人から「ありえない」などと言われれば、その瞬間はショックかもしれません。しかしショックというのは徐々に薄れていくものなのです。そのため、最初の3日は行動を変えられても、気づいたときには元どおり……などということになりがちです。

そんなとき、更なるショックを追加で与えようとすると、どんどん言葉はキツくなり、相手は相手で厳しい言葉を投げかけられることに慣れてのらりくらりとかわすようになったり、あるいは自信喪失してしまったり……という悪循環が生まれてしまいます。

「効果がない」とは言いませんが、ショック療法はその人の性格や状況によって上手く行く場合もあれば、上手く行かない場合もあります。言ってしまえば宝くじのようなもの。そしてうまくいかない場合というのが、実はとても多いのです。

【13】先に『ありがとう』を言ってしまう

先にありがとうと言う

相手に何かをお願いしたとき。
先に「ありがとう」を言ってしまうのもオススメの方法です。

更に「楽しみだな」「嬉しいな」などの言葉を付け加えるとより効果的です。人は誰かからの期待や信頼を裏切ることには罪悪感を感じるからです。

(例)× 「今度からは待ち合わせに遅刻しないで。約束ね」
   ◯「もう遅刻しないって約束してくれる?嬉しい、ありがとう」

その人に合った行動を見つけよう

その人に合った行動を

いかがでしたか?

「他人は変えられない」とは言いますが、家族や恋人に対して「この行動を変えて欲しい」「成長して欲しい」などと感じることも時にはあると思います。

そんなときには、今回紹介した13のことを思い出してみてください。

性格や状況によって『どの方法が効果的か』というのは異なってきますが、きっとあなたとあなたの大切な人をより素敵な未来へ導いてくれる方法がみつかるはずですよ。

いつも温かい応援、ありがとうございます。
あなたの毎日がますます輝きますように……☆